事故米騒動に寄せて

やはり新潟県内でも例が出たが、これといった意見を言うつもりはなく、メモとしてだけ残す。

今の事故米の話を聞くと、数年前の食糧法改正時を思い出す。

お上は減反を続け、流通実態は諦観し、縦割りの内で掬い取れる利益だけを目当てにする。仲買が横行して当然だろう。

仲買自体は悪いことじゃない。日本の米の流通量は素人が漠然と考えただけでもとてつもない規模になる。そこから漏れ出る利益を一切許さないというのであれば、かえって全体にとって不利益だろう。問題なのは誰が何をしているのかが不透明なことだ。ブローカーという名前を与えて敬遠し、見ないようにするぐらいなら、きちんと取り締まるか公認するかのどちらかを選んだ方が良い。

ただし、実際にどうしていくかという点についてまで考えなければならないように思う。果たしてお役所に任せきっていた時代が良かったのか、悪かったのか。その頃のことをきちんと振り返った上で今回のような問題に当たらなければならないように感じる。

正直な所、組織の縦割り構造を否定し切ることは不可能だ。個人として考える場合そこを忘れがちだから、よくよく覗き込むような視点を持ちたい。