君よ知るや南の国
これまでのあらすじ。
暗いアパートの一室で生と生とちょっとだけ死の恐怖を味わうだなんて掃除機のコンセントを挿したままハイになったコーラ好きのお兄さんみたいな経験をした青年は無事に生還、故郷に戻ってあれやこれ、そんなとき、上司を殴って会社を辞めた旧友と再会したのである。続く!
あらすじで続く、ってなかなか斬新だと思うんですが、これが成立したら「んじゃあ本編なんていらないね」ということで作家と付く職業の方々は全員がまじめに働くことになり世界平和に寄与してしまうので、世界を混沌に陥れなければならない運命にあるような気がしないでもない私は今回限りにしておこうと思うのであった。続く!
さて、昔寝た女は田口ランディが好きだったとか胡散臭い話でいったん切り上げておいて、昨日借りた化物語(上)を昨晩中に読了したよ、というお話。
- 作者: 西尾維新,VOFAN
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/11/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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な、なんだとー!? 分厚い本ばかりさっさと読んで借りたラノベ300ページを2ヶ月も放置していることがよくあるあの旧姓M山がー!!!?? とか男塾もびっくりの展開ですが(むしろパタリロのおたふく風邪とかの方が近いかも)、その理由がそのまま感想になることに気付いたので、こうして長々と綴っています。直江津高校は姉の母校です、とか言った方がウケは良いような気がするんですが、実は数年前に中高一貫の学校になったため、阿良々木君のように高校受験では入れません。迷わない迷わない。そもそも公立ですけどね、まあ、進学校なのは本当ですよ。ただし、高田高校の方が頭は良いというのが地元の定評ではあるのです。私はそもそも学が無いのに恩師は数多いるので、価値基準がハレー彗星のような軌道に乗ってしまった模様。
で、肝心の本編をさっさと読み終えた理由ですが……五分の二ほど、すっ飛ばして読みました。雑談が長過ぎる。ああ、ちゃんと骨子となる部分は読んでいると思います。飛ばしたといっても文字自体は目に入っていたから、それらしい部分で通常のペースになっているはず。一応、他のシリーズも読むことは読んでいたのですが、なかんずく雑談尽くしの造りに、読書しているだけで鼻白みました。
じゃあつまらなかったかっていうとそうではなく、「飛ばして読んでも面白い!」と、なかなか満足度は高かったです。いやあ、だって世の中、一行飛ばしただけでわけわからなくなるのとかありますからね。そこまで注意深く読ませたいのかよ、みたいな。聖書とか良い例ですね。うん、悪い例? オノレ・ド・バルザックとかも適当かもしらん。だからといって上下二段組の下だけ読んでいても話が見えるのはどうなんだ、とも思わないでもないのですが、あるものは飛ばせても無いものは読めませんので、オーケーじゃないですか。そもそも読み飛ばさずに読めよとおっしゃる方もいるかもしれませんけど、それならそもそもこの本は途中で放り投げているわけで、私はこの読み方が一番楽しめたというだけの話です。
いつも通りの、感想というよりは「読んだ勢いで喋りたいこと喋っただけ」の内容はさておき、劇中でゲーテについて触れていたのですが、私も昔、アパートの一室時代にゲーテにおおはまりしたことがあり、当時のノートにはよくわからん日記と一緒にゲーテの文面が書き写してあったりと、なかなかの香ばしさです。何がゲーテの素晴らしいところかって、あのなりふり構わずローマに行きたがる所ですよ。私は学が無いので彼の作品の文学的価値だとか精神性の発露だとか同時代への影響とかはあまり知らないのですが、あの人間性は特異で、作品性に惹かれたというよりも歴史上の人間としての魅力に溢れていたというべきでしょうか。んまあ、精神状態のやばい中にある人間なんて自分の理論を補強できるならなんでも良かったりしますから、ああ、うん、これは当時の自分に対する好奇心とか感慨も今となっては含まれるのかもしれません。当時にこそ意味が無い。いやいや、この敷衍の仕方をするならば、当時引いては現在というものに実存以外のものは何もないのだという、まさしくゲーテの道とは逆を行く方向に、ああ何だかロマンに憑かれてきたのでこの辺にしておきまして。
これ、斎藤さん喋るんだよね? キャスティングした人ってば天才だよね? とかそういうキモイこともさておき。
「西尾さんはねー、趣味の欄に『読書』って書く学生さんとかにおすすめだよねー」と珍しく的を得たことを人に漏らしたような気がしたので、それで締めておきます。そのときたしか「『童貞』が罵倒語になるのって一種のネット文化だよねー」とかも言った気もする。平成生まれの子って若者文化とネット文化を一緒くたにされてある意味かわいそうに思えてきた。大学闘争とかと一緒にされちゃう世代とかに通じるものが……って、どの世代もみんな、そういう側面はあるか。好むと好まざるとに関わらず、というやつで、でも好きな人にじゃないと童貞はやりたくないよなー、ってああ、こういう落とし方でいいやこの段落。
とりあえずは次を読まなくちゃだね。
ところでワンピースの54巻、バギーとかボンちゃんとか再登場なんて熱過ぎ。熱いよ。熱そうな所だ……。なんだか一時期より上手く端折るようになっていて、読んでいて気持ちが良い。
- 作者: 尾田栄一郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/06/04
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- 作者: 田口ランディ
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- 作者: デカルト,Ren´e Descartes,谷川多佳子
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- 作者: ゲーテ,相良守峰
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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