『こちら高崎機関区横川派出所です!』第一巻、読了

仕事などで遅れていましたが、ようやく読みきることができました。

『こちら高崎機関区横川派出所です!』公式サイト http://www14.big.or.jp/~ayase/novel/index.html

「鉄道でパトレイバー」の触れ込み通り、未だに国鉄が存続し、舞台は碓氷峠・高崎機関区、あっかるい人々がてんやわんや、これで筆力が伴なっていれば、何をか況や。大変に面白かったです。

信越本線は私も身近な交通機関で、上越〜長野を行き来しましたが、基本的には車に頼る生活を、親も私もしてきたから、特別な思い入れはありません。それでも、流れる景色が頭を過ぎります。それが正確な記憶かどうかは怪しく、いわゆる若い人が古いものを見て「懐かしい」と感じるのと大差ありません。そうした想像力を刺激するものが、鉄道には、そしてこの作品にも、あったということなのでしょう。

細かい話をするなら、もっと一面的に描いたものを、読んでみたいですね。この形式だと状況を理解できすぎて、興奮などとは無縁です。一方で、この世界を描いているのが楽しくて仕方ないのが伝わってもきます。続刊を期待しています。