巫女とか看護婦とかそれ系の属性の原因であるかもしれない罠

アニメファンにとって「りんたろう」の名前は顕然たる影響力を持ち続けている。

「劇場ではビューティフルドリーマークラッシャージョウのどちらか、あるいはりんたろうに代表される角川作品のどれかを、またはそれら全てを見て、初めてアニメオタクを理解できる」というのは持論だが、これはアニメ研究部時代の拙論に過ぎず、今は反論・発展の余地が十分に見出せる。しかし当時は、それだけの確信を抱かせるものを以上の作品から受け取っていた。

とまあ、ここで一応書いておくと、私は二十歳半ば。以上の作品が発表された当時は産まれた前後と言っても差し支えが無い。それだというのに、何故だか中学生の時点で、アニメ版帝都物語(シリーズ構成他にりんたろう)に触れている。恐らくはケーブルテレビ加入と時期が重なっているはずだが、ビデオで見たような覚えもある。何せ親父が親父で、ドンドラキュラのビデオを買ってくるような人だから、どうも怪しい。まあ、とにかく私は帝都物語を、全編見ることになった。

荒俣先生の原作に触れてもいないままで、歴史知識も中学程度のものしかない。私の歴史好きは高校入学前後に加入した歴史サークル「一夢庵」の影響大で(実質、岳飛氏による)、当時は平将門の名前も満足に覚えていない状態だった。逆に言うと、私の将門好きは帝都物語による。

また私には長野の小布施に近しい親戚があり、その影響で善光寺などに思い入れが深い。その善光寺平将門の首が埋葬されたという巷説を後年に聞いたことが、将門への興味を決定付けた。

翻って、帝都物語にはどれだけの魅力があったか。将門はもちろん、加藤・土御門一派ら陰陽師、祈祷・調伏、関東平野開発計画、學天則……枚挙に暇がない。そしてアニメ版はこれらをダイナミックに描写してみせ、知識の無いが故かもしれないが、これでもかと驚きを与えてくれた。

近頃、これらについて思い出す機会があり、雑記として書いておくこととした。

帝都物語 [DVD]

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