田母神が言って委員会

そんなわけで田母神氏他が番組出演。番組が前回書いた類のもんなんで、色々さっ引いた上で考えをまとめ直しました。

田母神論みたいなのはそもそも論理が破綻しておって、問題外。「自衛官の代表」としてなら、まああの人の矜持や主張はわからんでもない。立場から苦労した上での意見ですよ。

戦争史観なんてものに切り込んだ上にその論拠が胡乱という、これはなんつーか麻生と同じで実務能力に劣ってるんだなあ、と。とにかく脇が甘い。これを前に「歳で惚けた」と言ったけれど、「あの歳まで惚けた考えだった」というのが近いのだろう。戦争を知らない現場主義者みたいな、典型的な楽観さがある。自衛官というよりも秘書官に近い性質をしているように思う。

んで、あれが「自衛官を代表」しているとは思えないんだよな。飲み屋の宴会で乾杯後五分で一陣目の瓶が全部空になるようなのが自衛隊員だろう。ああいうエリートは自衛隊の代表であるかのように振る舞っていて、そういう人は彼以外にもおるんだろうし、思い当たるのはちらほらいる。

っつかまあ、今の国家体制はたかだか戦後60年のことですからね。左翼みたく非核三原則やらを金科玉条のごとく扱う気はありません。国際的な関係の中での日本というのを確立するための政治であり経済であり軍事力だろう。そのために必要なら核も持てばええ。ただし、その決断の過程が曖昧なものであってはいけません。それこそ真珠湾攻撃だ。

ただ、田母神も麻生も中山も舛添もどいつもこいつも、

「自分の職分と能力を超えた話すんな」

これに尽きた。公人である以上は常に客観できなければ駄目だろう。