シューティングゲーム考

私は愚痴嫌いであること甚だしい。例えばblogとかで仕事の愚痴を書いてあった場合、「そんなのは本人の勝手」なのは十分承知の上で、腹を立てる。よくネットで激しい人物も現実では大人しい場合があったりするけれども、これが現実での愚痴だった場合、五月蠅い、風呂に入れ、寝ろとか言い出す。目上の人にもそうであるため、私を気に入る人間と気に入らない人間の差が激しい事態となっています。

とまあ、こんな具合のことを書かれているのを見ると腹が立つわけですな。

さっきUPった方の記事とかも、自分で読むと腹を立てること請け合いで、結果として別のこうした記事を立てるはめになるのです。

本題のシューティングゲームについて。

そもそも過日、そるあーす氏が「『はにいいんざすかい』ばんじゃーい(非原文)」とかはしゃいでいたのが原因なわけですが、実はこれすら濡れ衣である感が強い。あまり深く考えても仕方がないので、端折る。

私のシューティングゲーム原体験は、私が昭和50年代後半生まれであり、ファミコン世代だということを踏まえる必要がある。ゲーセンなんて不良の溜まり場と教え込まれて育ち、物心付いた頃には高橋名人ブームもほとんど終わっており、スターソルジャーが唯一の思い出。グラディウスよりも沙羅曼蛇の方をよくやっていた……とまあ、シューティング好きからするとモグリの部類となる。

当時実際にプレイした中で頭に浮かぶものを列挙すると、先程の3作品(シリーズ)も含めて列挙すれば、

……おや、なんとこれだけ。これ以外にもあるとは思いますが、私がプレイした経験があるものの大半は、高校生以降、レトロゲームを漁ったりゲーセンで片っ端からコインを入れた上でのもの。

まあ冷静に考えてみれば、子ども時代にゲームをやりまくるなんてそうそうできないわけで、高橋名人が受けたのも「連射やルックスという、実際のゲームプレイ時間以外で子ども達がゲームについて熱中できる時間を提供した」点にあると私は考えます。今の子どもらの大半はゲームも娯楽の一種だと認められていて、第二第三の高橋名人は登場する余地が無さそうです。

しかしシューティングゲーム好きでもないと、東方に触れる機会は訪れなかったでしょう。いや、今となっては東方に触れる機会はそこら中にあるようですが、つい数年前は一部のシューティング好きのもんです。私は当時非常にお世話になっていた先輩が「お前、こういうの好きだろ?」と薦めてくれたのがきっかけです(私が不義理なことをしてしまったため、今は疎遠になってしまいました)。その東方妖々夢を初プレイしたときは気付いたら朝になっていて、先輩と一緒に朝飯を食いに行った覚えがあります。

私の下地はやはりスターソルジャーのようで、これが高校時代、怒首領蜂にハマる大前提になっています。巨大な敵を削る中での圧迫感、雑魚を吹き飛ばす爽快感。それらの緩急を助けるものとして、効果音の役割は重大です。

効果音はどんなゲームでも私は重視しているようで、シミュレーションゲームですら「ユニット撃破のときの効果音がしょぼい」という理由だけで飽きたりします。でも、これは譲れません。そのゲームで一番大事な部分、RPGなら敵を攻撃し倒したとき、あるいは情報を聞くときの文字出力などなど、これらに心地良い効果音が伴わなければ、魅力半減どころか幻滅です。

よくマリオシリーズは「敵を踏んだりジャンプしたりの効果音すらBGMになっている」と表されますが、正にお手本といえます。あれをイメージしていただけると、私の言いたいことを少しは理解していただけるかもしれません。

ここら辺、東方の場合は演出として音楽を利用しているので効果音は印象が薄く、微妙に私の好みからは外れるのですが、実際にやってみると「なるほど、これは面白い!」という演出になっていたものです。残念ながら旧作は末プレイのため、比較することができません。

今のシューティング(ここでは東方を引き合いに出していますが、同人という本来はプレイヤー側の人間が作ったものという点で、下手な商業作品よりもサンプル要素は強いと考えます)とかつてのシューティングを比較して私なりの考えを提供するなら、効果音などの電子音によってもたらされる刹那的な快感から、音楽などによって盛り上がる演出を交えて、説得力のあるプレイ感覚を享受するものへと変わっていると見ます。

では、説得力のあるプレイ感覚とはなんぞや。シューティングゲームは面白い、と思わせる、ということです。で、これは逆説的に「それシューティングでなくてええやん」となり、実はシューティングは死んだまま歩いているのではと思う所ではあります。

大体からして、シューティングゲームだなんてジャンル分けは最初は無かったわけで、インベーダーゲームインベーダーゲームでしかなかったわけですよ。ですから、シューティングゲームが衰退した結果、シューティングの形を借りた別物が出て来るのは自明なのかもしれません。

こう書くとシューティングとして東方を楽しんでいる方の中には気分を害される方もおられるかもしれません。その点については謝罪させていただきます。

でも私、シューティングゲームとしておすすめを挙げろと言われたら、194Xを薦めちゃうもんなあ……。

さて、これで私はこれから、シューターの方に説教をされても拒否できなくなったわけだが(笑)。