感じて動くのは、心だけか?

先日、ぶらざー(雅さん)から2日未明の地震について中越地震中越沖地震と絡めたコメントをいただいたのだけれど、県内だと常に地震に関する続報は何かしらの形で出ています。被災者の疾病、その発症リスクの高まりについても。

新潟日報 NIIGATA NIPPO On Line
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=160039

血栓塞症についてはテレビなどでもよく取り上げられているのでおわかりいただけると思います。一般的なエコノミークラス症候群という言い方は正確ではないものの、今後の対策を広める上で理解され易いものを利用するのは、構わないでしょう。病気を理解するのに医者である必要はありません。ただし、努力は必要。

さて、記事についてなのですが、これは中越沖地震についての調べですが、中越地震についても早くから「医師が塞栓症のリスクについて調査」という情報が出始めており、最終的には全国規模の報道に載るまでに至りました。中越沖地震に至っては発生して一週間後には既に医師が入っているという迅速さで、この記事のようなエコーの他、採血など、ありとあらゆる方法で検査がされ、リスクを示し続けています。

二つの地震においてはとにかく現地の医師の努力があって、エコノミークラス症候群という報道がされる一方、そもそも何が原因で被災者が病を発症してしまうのか、裏付けるデータを示してきたのは、そうした医師の方々です。しかも一つの避難所に一人の医師がいる、などという十全な状況ではなく、避難所が閉鎖された後も継続した診察を行っていました。最初は「高齢者だから仕方ない」「精神的なショックで」程度の認識でしかなかったものを、具体的に対策が取れる段階にまで昇華しました。

血栓が起きにくいように医療用ソックス(手術のときに患者が履くものと似ているが、あれはとても硬い。より履きやすく改良されている)の着用を推進したりという具体的なものから(勧めるなどという生半なものではなく、直にお年寄りに手渡しする)、「お医者さんが来てくれている」と診察所に出向くことでお年寄りの健康意識、運動を励起するといったものまで、私がこれまで新聞や伝聞から聞き及び、実際に目にしたものも含めて、とても数え切れないほどの足跡があります。

今では元の生活に医師の方々も戻りつつあり、また県外に出ることも増えるなどしています。こうした方たちの活躍が少しでも記憶に残ることを願って、書き留めておきます。