三国志Ⅸ動画は回転率が良いので見易い

ここの所の楽しみは、以下の三国志プレイ動画です。

天水飛射大会1/3

天水飛射大会2/3

天水飛射大会3/3

……ええ、三国志です。何度も言いますが三国志です。

わからない方のために説明や補足をしておくと、三国志Ⅸ及びPK(パワーアップキット)はKOEIから発売された戦略シミュレーション。他のシリーズ作品と違って合戦などはリアルタイム進行となっている。戦略的要素の他、武将毎の能力や性格によって使い勝手が異なり、兵法発動などには運も絡んでくるため、その手のものが好きな人にはたまらない。改造ツールも多く出回っているため、長らく人気を博している。ちなみに私はKOEIの戦略ものだと信長の野望天翔記が一番好きでした。

さて、この「暴れん坊将軍華雄」シリーズは以前から三国志Ⅸの改造プレイ動画を作っていた方の最新シリーズとなっている(最初は同一人物でないようなことをコメントしていたが、バレバレだった)。つい先日までシリーズの今後をかなり悩んでいたようだが、この天水飛射大会からは吹っ切れた印象を受ける。というか久々に動画で熱くなった。

以下、動画内で特別な使われ方をされている言葉及び人物について。

  • 皇帝は神聖ローマ帝国や中国における地位及び人物を指す。なおオスマン帝国の場合は「皇帝」とはあくまでも他称や尊称に近い。日本における天皇とも違う……とかいう諸々とは関係なく、F1の皇帝、つまりミハエル・シューマッハのこと。ところで日本人で世界史が苦手な場合の理由って、「○○朝」とかの概念に親しんでいないからではないだろうか。日本史でも南北朝などはわかりづらいですからねえ。
  • 趙雲。字は子龍。蜀漢皇帝となる劉備に護衛役として重宝され、曹操軍に新野を追われた際には劉備の一人息子である劉禅を救っている。趙将軍が死んだと報された諸葛亮は北伐における要人がいなくなったとショックを受けたほど。正史ではあまり活躍していないと言われるが、武勇伝の元となるだけの経歴や魅力はある人物。プレイ動画においては、勝利にこだわりを見せるいぶし銀。諸葛先生の手腕により途中参戦。メットを被ると本性が露わになる、が、仲間を思い遣ってはいるため、キャラ崩壊はしていない。艦長と呼ばれるのは、華雄公孫度が強奪してから魔理沙に使わせているエクリプスⅡ(スターウォーズ)の本来の艦長候補だったため。一番艦エクリプスは曹操がMOUTOKUと名付けて愛用しているが、元はといえばこれも以前に強奪してきたものである。曹操は他にもデススターを強奪している。人妻好きからスターウォーズフリークに宗旨替えしたようだ、とまあ好き勝手言ったが、要は他陣営の武将がPKと違って簡単に寝返る点につけ込んだ曹操が、人手にモノを言わせて引き抜いた形になる。三国志Ⅸをやったことのある者なら必ず通る道である。
  • 華雄。字は不明。そこそこ名のある武将らを次々と叩き斬ったまでは良かったが関羽にずばっとやられる、勧善懲悪の見本。しかし実際は華雄の名すら正しくないらしく、演義のように見せ場があったわけでもなく孫堅にあっさり斬られている。要は悪役として手頃というだけの人物。こうして見ると知名度以外では趙雲との共通点が多い(今気付いた)。なお董卓の配下は大体がこんな具合で、悪役として引き立てるためにかなり脚色されたようだ。動画ではタイトル通り主役だったものの、劉備を主君と見定めてからは君主の座を譲っている(ただし劉備はかなり腹黒く、袁紹のごとく部下を信用していない)。F1マシンを与えられてからも(画像が差し替えられてからも)「全然暴れてない」ともっぱらの評判だったが、近頃は普通程度には活躍し始めている。
  • 公孫度後漢末の混乱に付け入る形で、遼東半島に割拠する。細かい点については割愛するが、どうにも狡猾だった節がある。何せ遼東でちゃっかり半独立しているわけで、曹操も時勢を見た上とはいえ、追認せざるをえなかった程。司馬懿ファンにとって、度の孫に当たる公孫淵は切っても切れない関係である。動画では華雄の旗揚げが華北だったために早い内に臣従している。飄々とした口振りと献策(もとい突っ込み)から、史実よりも大人物であることを感じさせる。
  • 馬岱。これまた字不明。っていうか経歴もほとんど不明。馬超は自分の家族を皆殺しにされていたため知り合いなどに「馬岱を頼む」みたいなことは言っていたようなのだが、これは馬超の自業自得である。彼と呂布は残虐さで言えばどっこいどっこい。異民族だけ相手にしてもらって一生を終えていただきたいと思われても仕方の無いことで、実際問題、ただでさえ荊州閥と益州閥がある中に西涼組がいたとしてもどうしようもなかっただろう。劉備が生きていた頃に馬超がやたら歓迎された辺り、その後の蜀漢で馬一族がどう扱われたかを考察するのは面白い。動画内では大分前から狂言回しに徹していたのだが、現在は劉備軍とは別の軍にいるため、出番が少なくなっている。
  • 韓遂。字は文約。とにかく腹黒い。懲りない。意地汚い。こういう人物ほど調べ甲斐のいる人物はいない。動画制作者もそう思ったのかどうかは定かではないが、制作者の姿勢を批判するなどの役回りを担っている。んが、これまた馬岱と同じ理由で暴れん坊シリーズにおいては出番が少ない。

以上。かなり趣味が入っているので、読んでも読まなくても良い感じになってしまった。こういう話を楽しめる人は動画も楽しめるだろう。多分。